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決意
彼女はまだ来ない。
あれから3年の月日がたっていた。
もう死んでいるのかもしれない。
僕はそれを確認すら出来ないでいた。
"こわい"
彼女が死んでしまっていたら?
彼女の体温がなくなっていたら...
僕は...僕は...
毎日のように2人の秘密基地へ行った
そこには花畑が広がり、たくさんの木があった
彼女と走り回り、寝転がり...
日向ぼっこをしてよく遊んだな
僕の目にまた涙が溢れてくる
「すっかり泣き虫だよ」
「どこにいるの?」
「帰ってきてよ」
「ひとりにしないで」
「お願い...」
彼女の体温に触れたかった
彼女の笑顔を、その鈴のような声を
もう一度でいいから聞きたかった
そして僕は決心する。
"村へ行くことを"
どんな結果であろうと、君のためなら頑張れるよ
僕は歩き出した。
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