第九章

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 …結構、肉食系だ。青山くんって。最初にする日と決めた青山くんの誕生日まではきちんと我慢していたのに、一回しちゃったら、タガが外れたのだろうか?  絶対に草食系男子ではない。キスも結構濃厚だし、ベタベタ触って来るし、はっきり言って相当エッチである。加えて、自分がエッチであることを隠そうとしない。明るいスケベである。 「有沙が可愛いから、俺のエッチ全開なんだけど?」  なんて言っちゃう。 「ほんとにエッチなひと」 「うん。多分、クラスでナンバーワンってくらい、すっげえエッチだよ、俺」  と自分で認めるからちょっと困る。  元カノたちとは、操は守って来たとしても、どこまでしてたのだろう。訊きたくなるけど、やっぱり…訊けない。キスとかお触りとか同じようにしてたのなら、ちょっと悲しくなる。  考えるのはよそう。過去だ。  青山くんが帰った後、少しうたた寝をしてから夕食の支度をはじめる。そしてお父さんが帰って来て、一緒にご飯を食べて、後片付けをして、少し宿題をして、眠る。何と充実した夏休み!
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