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二人は、それからも仲睦まじく暮らしていました。
しかし、二人の外見の差は開いていくばかりでした。どんどん年を取っていく王子様と、何も変わらないお姫様。十数年が経ったころ、王子様はこう言いました。
「姫の隣にい続けることは、出来ない。無理だ」
美しいお姫様に背を向けて、王子様は城から去っていきました。取り残されたお姫様は、ぽつりと言いました。
「真実の愛って難しいわね」
王子様が去ったことによって、お姫様はまた深い眠りにつきました。城は茨に包まれました。
それから、長い長い時間が過ぎました。茨に覆われた城に、一人の王子様が足を踏み入れました。
目覚めたお姫様は、もう何度目か分からない王子様を迎えます。あるはずのない、真実の愛を求めて。
これは、その後の話。エピローグ……またはプロローグ。
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