トマト

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トマト

「夜半」 よなかに夫がガバッと起きた 脂汗をかいている あれの……夢見た あれ。 夫の嫌いなあれ。 小ニの夏。 担任の先生に無理強いされてから大嫌いになってしまったあれ。 幼なじみ昇格婚のあたしは、そのときのこともまんま憶えている。 最近毎日だ どうしてだろう 会社から戻ってきた夫の顔色は真っ青だった。 先生に連絡を取ってみた。 亡くなってた。 お お年だから…… まだ54だ 俺みたいに 魘されてたって…… 夜半 今日は起きない ほっとして私もやすもうとする 夫にふれるとつるんとする 思わずふとんをはぐ! そこには 夫ではなく とても大きなあれがあった 私は絶叫する事もできずに 半身起こしているばかりだった 手のひらが つるつるする
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