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俺はヘッドマウントディスプレイを外す。
『スカイ君、クリアはできなかったけど、ブラフに気付くとはね。眼が良い』
『スカイはロールプレイングよりシューティング系のがいいわね。でも、いきなり蹴るなんて、現実でやっちゃダメよ』
『面白い! もっとぶっ壊す感じのヤツはある?』
『あるけど、お祭りは? 行かなくていいのかい?』
『あっ、忘れてた! じゃあ、お先に』プラグを外して蓋をする。痛い。
俺は急いで自宅に帰る。
メルはもう浴衣に着替えて待っていた。
『スカイ、遅いよ~』
『悪い。5分で支度するから待ってて』
俺は自宅に戻り、浴衣を着る。
『スカイ、頼みがあるんだけど』
『何? 母さん、手短に』
『3000円あげるから、その内1000円で食べ物を買ってきて』
『分かった~』
――俺とメルはお祭りの花火大会に行く。ヒュ~~~…………ドーン!
『打ち上げ花火なんて1年に1回観られれば良い方ね』
『俺は雷が観たいな。雲から雲へ走る稲妻とか格好良い』
『私には理解出来ないわ。流石は雷電為右衛門の子孫ね、フフフ』
『関係ないよ、アハハ。本当に雷電為右衛門の子孫か、今度じいさんに聞いてみよう』
『私、焼きそばが食べたいな』
『買えるかな? たこ焼きのが安くない?』
『ケチらないケチらない、フフフ』
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