チートの始まり

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 次の日の昼、俺は登校する。昨日1日はGLにログインしてないから、体が軽く感じる。テストは14時から。眠くなるタイミングで行われる。変だ!  教室に入ると、皆は俺の心配をする。後遺症はないかとか。俺は覚醒するよと言っておいた。  テストが始まる。歴史は苦手だ。雷電為右衛門しか知らなかった。1点は確実だ。  俺は頭をひねる。昨日覚えた事を思い出せ! 皆は真剣だな。パソコンのキーボードをカタカタと打つ音が煩い。俺はウォーパークの事で頭がいっぱいだ。Eスポーツのオリンピックとか楽しみでしょうがない。後、6日……。時間までに歴史上の人物は35人くらい書き出した。よく頑張った方だ。 『はい、そこまで。パソコンの電源を落とさないでね。……では、1位を発表します。えーっと……飯田スカイ、105点よ。やるじゃない』 『マジか!? 産まれて初めて1等を取った、アハハ』 『先生、嘘だろ!? 俺だって頑張ったぜ?』ツヨシ……余韻に浸らせてくれよ。 『ジェラシーか? ツヨシ。みっともない』 『なっ、何だと!?』前の席からツヨシがかかってくる。 『二人とも、やめなよ』俺の隣の席に居るメルが止めに入る。 『体を動かさねえGL部には負ける気がしねえな』 『腕力が全てじゃない。知能の差を見せてやるよ』 『この野郎……!』 『喧嘩はやめなさい! 落第にさせるわよ!?』 『くっ……』ツヨシは席に戻る。 『スカイ、最近、丸くなってきたと思ったけど、やっぱ変わらないね』なんでメルが拗ねるんだ!?
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