1人が本棚に入れています
本棚に追加
その老人施設は学校跡地に建てられていた
私は、そこで働いていていました。
ある雨の日に
そこの施設を利用している
認知症のお年寄りの女性が
「ほら……ほら あの子あんなに濡れて可哀想」
私は その老人の指差した方には桜の木をがみえる
「桜の木と雨と水溜まりしか見えませんよ」
彼女は納得をしない
「何を言ってるの家に入れて上げなさいよ」
私は認知症かと受け流しました。
違う雨の日にも
今度は違う お年寄りが……
女の子が見えるって……
何人もの お年寄りが同時に見えるなんて時も……
しばらくして施設の立ってる地元の人と話す機会がありまして
「たしか……この辺りに……学校があった頃は 石碑があったが施設を建てる時に取り壊したのですか……?」
お年寄りが そこは雨の日に「女の子か見える」という場所だった。
「学校あった頃は桜の木の下にブランコがあってあってね。雨の日にブランコに乗ってた女の子が……雨で滑って落ちて亡くなったて……色んなことがあって鎮魂の石碑を
建てたんだよ」
最初のコメントを投稿しよう!