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そんな術は出来ないと思うだろう? しかしね、あっしはこの目で見たんだ。男が言い終わって暫くすると地震が起きた。けれど男は地震じゃあないと言う。そのうち木がミシミシと鳴り出した。木が根で立って、枝を振って釣り合いを取って歩き出したんだ。
それが何でまた種の形で売っているのかって? 可哀想に雨の木は魔獣に間違われて次の日に伐られたんだ。その木の未来を願ってあっし達は木を焼いた。で、また種からってもんよ。
どうだい? 可愛い雨の木を育ててみれば世界は変わるよ。何てったって、こいつは御守りにもなる。
恵みの雨守りだ。
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