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「ど、して……あなた、が」
「怖がらないでよ。言ったでしょ? じゃれてただけだって」
青年は、あっけらかんと言ってのけました。
……まるで、外国語でも聴いているかのよう。
「須藤くん……六月くんが疑われているのが、イヤだって……」
「気の毒だなぁとは思ってたよ。濡れ衣着せられてさぁ」
「……ウソよ。ウソだと言って」
「これが俺だよ。ミツバっちは特別だから、教えてあげるの。俺のこと、もっと知ってほしいなぁ……」
「知りたくありませんッ!!」
夢中でした。
気づいたときには、振り払った須藤くんを、にらみつけていたのです。
「あなたがしているのは、暴力にとどまらない。犯罪よ!」
「……誰のせいだと思ってんの」
「……え」
「トボけんなよ。昼休み、六月と楽しそうにしてたじゃん。付き合ってんの?」
「冗談はやめて! 教師と生徒なのよ!?」
思わず叫んで、ハッとしました。反論点がちがうことに。
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