【4】二人の過去――交代人格との出会い

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 その捧の症状を初めて見たのは、捧のマンションで共に暮らすようになって一か月ほど経ってからだ。もちろんそれまでにも何人かの人格には会っていた。気づかなかっただけだ。後で考えれば分かることだったが、その時は本当に気づかなかった。一番最初に認識したのは十八歳のハルくんだ。五年前――当時の僕と同じ歳だった。
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