歯車

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僕の存在意義は? こんな残酷なことない。僕は何のために作られた?身代わりじゃないのか?魔力強化のものじゃ マヴィスは安堵の吐息を漏らす。殺されないとわかって嬉しいのだろう。ちっとも嬉しくない。何のために強くなった?何のためにマヴィスと別れた?これまでの人生を選択を全否定された。そんな気がした。それから笑えなくなった。無表情。マヴィスは悲しそうに僕を見てる。笑おうとしても笑えない。泣こうとしても泣けない。感情が死んだようだ。 「ヴィンレア、無理に笑ったりしなくていい。ヴィンレアは疲れてるんだよ?少し休まないと」 その言葉もマヴィスのために笑ってた自分が間違いだったのではないか。責めてるんじゃないか。と考えてしまい狂いそうになった。マヴィスは復縁を迫って来ない。マヴィスは弱みに漬け込もうとしない真っ直ぐな男だ。けれど僕は漬け込んで心の穴を埋めて欲しい。自分勝手で醜い自分。偽物とか関係なく僕はマヴィスに相応しくないのだ。 自覚したら死にたくなった。一部になりたい 病院から抜けだして死に場所を探そう。そしてそこで死のう。きっと死んでも誰も気づかない。だって僕は死んだら体はおろか血も残らないのだ。全て主の元に戻る。 けれど夜はマヴィスがいて朝と昼はリリアースとリースが来る。逃げる機会なんてなくてむしろ逃げ出すのがわかってるみたいだ。
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