穏やかな日々

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僕はそれから一ヶ月後退院した。そしてマヴィスの家で暮らすようになった。同棲だ。僕は短い命だと思ってたから処分しやすいように荷物は元から少しだったから簡単だった。マヴィスは物ないなと思ってたけどここまでとはと驚いていた。必要最低限のものはちゃんと揃えてあるけどけれどこれからは物は増やしていきたい。なんでもいい。できればお揃いの何かそれが僕の意思の表れ。一緒に長く生きる誓いだから まずは下手にお揃いのマグカップでもら買おうか。マグカップは2つあればいいと思ってたから2つしかないしけれど青いマグカップは完全にマヴィスのものになってたけど簡単に荷物が整理できないようにマヴィスはお揃いのものを買いたいと言うと嬉しそうにして今度の休み買いに行こうと言ってくれた。マヴィスに2人で長く過ごす意思があると伝わればいいな。自分で言うのは恥ずかしいから言えない。それが可愛気のないものだとわかっていても言えないから察してほしい。 2人で家事の役割分担を決めようと話し合った。けれどお互い仮にも四天王と言われる存在だ。今は僕はゆっくり復帰となってるから余裕があるが今後忙しくなって家事ができる時間は無くなるのは目に見えてる。だからメイドを雇うことにした。でも記念日の日だけは自分たちで作ろうと話になった。 そして約束を作った。 悩み事はちゃんと言うこと。けれどお互い言える悩み事と言えない悩み事があるだろうから他の人にでも言って溜めないという約束。 浮気はしないこと。僕は浮気はしない。フェイクは一途なものが多い。それは術者に依存するフェイクならではなのかもしれないが好きになったら相手に捨てられるまで一生愛する。捨てられても死ぬまで好きなのが多いのがフェイクだ。だけれどマヴィスは人だ。フェイクとは違って子孫を作らなくてはいけない。フェイクに子種がないのはきっと作る必要がないからだ。でも人は違う。いつか僕を置いてマヴィスは結婚するだろう。それは気持ちがなくてもあってもだ。だからその時は素直に祝福して別れるつもりだ。要は約束はしてるが僕はマヴィスの浮気を咎める気はない。
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