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宵の風(予告)
地域の祭りに、教師として見回りという名目で行くことになった。
男の先生と二人で回るというのは、ある意味誤解を生みそうだけれど、実家に戻ってはじめての祭りだから、それはもう楽しみで仕方なかった。
今回は、控えめに普段着用の着物で行きたいところだ。
「先生、呑んで帰りませんか」
二人で見回った帰り。
祭りというのは、どうも気が緩んでしまう。
田舎で軽率な行動は出来ないのに、同世代だからだろうか、爽やかな笑顔の彼と、思わず盛上ってしまった。
教師同士の密かな関係。
祭りの唄が夜を包む。
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