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正確には二度目ですが、延々繰り返すのも面倒なので、一度はサービスで構いません。
ただ……、
「その代わり、奢ってくれるのは学食のハムレタスサンドでお願いしますね。サンドイッチだけに三度目ってことで勘弁します」
「何故、唐突にッ？」
「言葉と言葉の間の余情を読み取ってください」
と、このまま左藤君をからかっていると、あッという間に数十ページが過ぎてしまいそうなので、そろそろ、私は事件の話を始めることにしました。
事件とは、つまり窃盗事件です。
今日、預金残高を調べたところ、本来あるはずの金額よりも数万円が少なくなっていました。 サンドイッチに換算すると百個以上です。ブルーレイＢＯＸが一つ買えます。
謎です。
私は左藤君に事の次第を話しました。
謎の金額消失のこと。
そして、最近ハマっている女子向け、イケメンキャラ多数登場、豪華声優陣によるイケボも満載のスマホ用チェスアプリのこと。
そのガチャで一番欲しかったキャラを引いたこと。
などなど……。
全てを話し終えると……、
「水無瀬、ガチャ、何回引いたの？」
ふと左藤君が遠い目で訊いてきます。
「……お気に入りが出るまで、……延々と……」
私、答えます。
「犯人はオマエだッ」
左藤君が全力で私を指して叫んでくれていました。
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