第五十四話  遺志を継ぐ者

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「むろん、見返りはもらうぞ。国司の姫君が落ち延びるのじゃ。手ぶらと言うことはあるまい。おお、おまえの勾玉でも良い……」 吉次は言葉を続けることができなかった。 イダテンが乱暴に口の中に端布を詰め込んだからだ。      *
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