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ガンガンッ！ ガンガンッ！
「う～ん……なんだ？？」
車の屋根の鉄板を力一杯叩かれる音で目覚めると、周囲が見渡せるほどの小さな丘がいくつもある馬車が何台がすれ違える程の少し幅が広く平らに整備された砂利道の真ん中でガス欠状態で止まっていた
「あれっ？さっきはトンネルを走ってて眠くなって…」
ガンガンッ！ガンガンッ！
「ねぇ貴方！！今すぐにこの変な鉄の荷車をよけてくださる！？」
窓越しに横を見ると綺麗なシルバーの髪をなびかせ、胸元が少し開いている綺麗な装飾が施された赤いドレスを着ている色白の綺麗な美女と、その後ろでは槍を構えて甲冑を着た衛兵がこちらをじっと睨んでいた
「ねぇ貴方、聞いているんですの！？早くよけてと言っているんですのよ！？私が通る道なんですわよ！？言葉の意味わかってますの！？」
ドカッ！ ドカッ！
そう喋りながらボディが凹もうが傷つこうが御構い無しって感じで、容赦なく車に蹴りをいれてくる赤いドレスの美女
「わかったわかった！ちゃんと聞こえてるから！だから車を蹴るな！こっちも動かして移動したいのは山々なんだけど、今ガス欠で動かないんだよ！」
「ガス欠…？何ですのそれ？って、あら…？よく見ると…変わった服を着ているし…黒髪というのも初めて見ましたわ…貴方この辺の住人ではないんですの？」
動かない車に乗っていても仕方がないし、これ以上会社の車を蹴られるわけにもいかないので急いで外に出る
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