第一章 変身

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第一章 変身

 二日酔いのせいだろうか、頭痛に眠りを妨げられて、ゆっくりと意識が戻る。  目の前には狭いワンルームの壁。どうやらうつ伏せに眠っていたようだ。身体が妙に重くて反応が鈍いが、よくあることだ。二日酔いなのだから。それにしても不思議なくらいに身体が動かない。視野の端に姿見を捉えた。  そう、その朝俺は一匹の巨大な芋虫になっていたのだ。
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