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背中の固い感触
意識が覚醒した時、真っ先に脳裏を掠めたのはこんな場所で睡眠をとっていたことに対する身体への影響だ
主に冷えと、整形外科的な
手をぐーぱーしているうちに、もっと重要な問題があることに気付く
自分の名前が、分からない
妙な感じだ
記憶喪失というよりは、大事な部分が封印されているといったほうがしっくり来る
とりあえず周りの状況を見てみる
四畳半くらいの部屋というか空間?にぽつんとあるボロい机、シンプルな燭台があり、紙が一枚
壁・床・天井はなんかコンクリート風?だ
自身に意識を戻すと身に付けているのは白いローブのみ…頭の中に“○○○スープ”という言葉が浮かぶ
まさか本当に4本の腕がある冒涜的な像さんの仕業なのだろうか?
それにしてはドアが一切無いし通気孔すらない
これでは図書室や化け物や厨房、味方の喋れない女の子や男の死体もへったくれも無い
……シンプル版か改良版?
だとしたら、自殺すればクリアとなり私はもとの世界に帰ることが出来るのかな?
しかし、生憎口に入るようなものも調味料(毒)らしきものも見当たらない
何故か「違う、そうじゃない」と言われた気がする
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