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一方のユリエは、なぜ私は入院しなければならないのか、という様子で、いまだにその必要性を理解できないでいた。
母・有子は、もう説明する事を諦めたのか、口数は少なくなっており、病室に来たときは、ベッドの隣で椅子に座り、家から持ってきた本を読んで過ごしていた。
一方、病院内のとある会議室。
六人が神妙な面持ちで、長方形のテーブルに向かい合って椅子に座っていた。
白衣を羽織った男性が左手に持っていた、モノクロの一枚のエコー写真を、警官服を着ている女性に手渡した。
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