(twin souls-3)

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「私は記憶を取り戻したけれど、彼は思い出していないようだ。波風は立てたくないし、いつの日か思い出してくれると信じているから待とうと思う。この命が尽きても」 彼女の日記を読み終えた私は、全てを思い出したのだ。 ずっと探していた愛しい人。生まれ変わっても探し続けていた私の片割れ。 出会っていたのに、見つけられなかったことに後悔した。 今さらか?いや、今からでも! いても立ってもいられず住所を頼りに彼女の家に行くと、ちょうど病院へと向かうところの息子さんたちに遭遇した。 私は彼らに「彼女に会わせて欲しい」と申し出た。 「それが……今、病院から連絡があって……」 私はまた間に合わなかった。 彼女は突然逝ってしまったのだ。私を置いて……。 息子さん達の計らいで葬儀に参列させてもらうことが出来た。死に顔は見られたくないというのが故人の希望だったので、対面することは叶わなかった。 彼女が荼毘に付されたあと、私は息子さんたちに声をかけられた。 入院していた病院のベッドの、枕の下から出てきたのだと、私宛ての一通の手紙を渡された。 私は丁寧にお礼を言って、その手紙を受け取り斎場を後にした。 家に着くまで待ちきれず、帰りの電車の中で手紙を読み、私は人目もはばからず咽び泣いた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー お久しぶりです。     
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