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ああ、何てことだ。
やっと彼女を捕まえた。
離さない。
これで一生添い遂げられる。
彼女は僕のものだ。
必死にしがみつく。
結ばれた僕たちの未来に感謝しなくては。
こっちを向いて。愛しい君よ。
ああ、やっと君の顔を見ることが出来る。
愛しい君よ……。
ああ、何故?
どうして僕の首に鎌をかけるの?
ああ……もう何も考えられない……。
だって、僕の脳髄は、君の中にあるのだから。
僕の全てが、君の栄養源になるのなら、僕はこの身を捧げよう。
この種(しゅ)を恨む。
せめてこの身が他の何かであれば、また違っていたのだろうか……。
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