結婚式

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公太さんの御両親、お姉さん御家族、妹さん御家族、公太さんの病院の同僚の方二人、看護師さん三人、大学の友人・・・私の姉家族、仲のいい友人二人、母の兄夫婦。 皆が祝福してくれる中、赤い絨毯の上を歩く。 赤い絨毯の道を歩くなんて、女優でもなければなかなかない体験だな・・とか、まっすぐに伸びた道のように見えて先が眩しい。 ずっーとずっと・・公太さんと二人でこの綺麗な道を歩いていたい気分になる。 式は順調に進んで、チャペルのドアが開き外に出る瞬間、一気に青空が開けて見える。 きらきらと輝いていて綺麗。 見惚れていると白いと赤の花弁が、みんなの手で撒かれる。 ふわふわと私達を包み込む。 祝福がすべて終わったところで、階段を利用して記念写真を撮ることになっていた。 皆が並んで笑顔で写る。 暖かい日差しがスポットライトみたいだ。 私の大切な人達。 そして、写真が終わると、ブーケを投げる大事な役目が待っていた。 とはいえ、人数は少なく、なぜか小さな子供たちも参加になった。 結果、本当結婚したがっている、友人がゲットし、笑いあい喜んだ。 幸せな・・幸せな日で、心は満たされた。 車に乗り、今日はそのまま近くのホテルに泊まることになっていた。 新婚旅行なんて急すぎて無理なので、せめて・・という公太さんの気持ちだった。 車が走り出すと、歓声が聞こえる。 手を振る・・。 おねえちゃんの、気をつけてという声が聞こえる。 目を見合わせて、頷く。 少し先に行くと車が止まるので、不思議に思うと新谷さんがいた。 新谷さんは公太さんに、スポーツ選手が使うような、小さな酸素ボンベを渡した。 「シュー・・。すいません・・・。」 「どうしたんですか?苦しいのですか?」 「朝から忙しいだろうから、立ちっぱなしの動きっぱなし・・。もしかしたらってことで、 ここで会う約束してたんだ。」 そこは、ホテルからは寄り路になるが、病院の裏手に近い道路だった。 「花ちゃん、おめでとう。出席できなくて悪かったね。」 「いいえ。それはいいのですが・・・公太さん平気なんでしょうか?」 「ちょっと、頑張っただけだから。平気平気。そのために、ここに来たんだし・・・。」 と言い笑う。 「ありがとうございました。先輩。」 公太さんがすっきりした顔で言う。まだ顔色はすぐれない気がする。 手を振りながら新谷さんは病院の方角へ歩いて行く。
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