異世界のダンジョンが二束三文で買えました

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「マスター、私もこれからはお店手伝えるんだよね?」 明るい声に目を開ければそこには髪の色が違っているものの、電子音少女と同じツインテールの可愛子ちゃんがいた。今いる3人は会計が苦手だったからそっちをメインに任せてみるか。 そう思った俺が間違っていた。アイドルオタク舐めてたわー。冒険者に隠れ親衛隊生まれてるよ。グッズ販売や握手会とかしたら魔力貯まりまくりじゃね? 今日の魔力は2500増えたよ。急遽作戦変更に陥り、魔力を消費して諸々を揃えることにしたら残り魔力がまた100になった。先行投資だ、問題ない! 翌日突然設置された特製ステージに冒険者達は困惑していた。魔道具のライトアップでステージをてらし、マイクみたいな魔道具を手にショコロがステージに上がる。気付いた隠れ親衛隊が誰よりも速くステージの最前列を陣取った。すごい反応速度だな。 「皆んなー、今日もお店に来てくれてありがとうー!ココで私のライブをやる事になったの。良かったら聴いて下さい」 スピーカーみたいな魔道具でミュージックを流し、リズムに乗ってショコロが踊り出す。親衛隊も手拍子して盛り上げていた。対応力高いぞ冒険者。そして歌が始まると店の中にいた冒険者達もステージに群がって来た。日本のアニソンを覚えさせたのだが、大反響の様だ。 「グッズの販売もやってまーす。握手会で握手出来るチケットが付いてまーす」 歌い終わって宣伝を行うと、ステージ横に設置していた物販場に冒険者達が殺到する。勿論、親衛隊が最初に並んで来たのは言うまでもない。 今日の稼ぎはお金と魔力共に過去最高となった。魔力が3千増えて3100。グッズと食材を用意して2600。これから収支が2500を継続できたなら、一週間近くで2万に届くだろう。 翌日からは全員のブロマイドを用意してみた所、全員ファンが居たらしく午前中で即完売となった。慌てて午後にもう一度販売する事を伝えると、居残る冒険者が増えた。1日の収支が更に上がって3千となり、ブロマイドは当然の如く完売となった。そして長居する冒険者が増えに増え、一週間かからずに2万を超えてしまった。 「先週1万達成したばかりなのに、もう2万行っちゃってるの? 何なのダンジョン運営でこんな速く2万達成したのは君が初めてだよ」 「ありがとうと言っておこう。前回聞いてなかったが、コボルトの上位種は召喚できる様になったのか? 後今来たって事はスズメを進化してくれるのか?」
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