異世界のダンジョンが二束三文で買えました

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「了解致しました」 翌日、店の横に占いの館と整体マッサージのお店が並んでいた。魔力も使い切るつもりで豪勢な造りとなっております。 「占いの館は女冒険者の人口増加に繋がった様だが、あんまり野郎冒険者が来ないのは何でだ?」 「どうやらイケメンの冒険者が占いの館に入った途端、子作りしましょうそうしましょう! とか言ってズボンをイキナリ下ろして来たらしく、その噂が男性陣に伝わり行くのをためらう様になっているとか」 「馬鹿じゃねぇの。んで、代わりに整体マッサージのお店は助平野郎供の行列が出来上がってる訳か。偶に女性が混じってるのは何でだ?」 「それはマッサージが本当に気持ち良いからでしょう。冒険をしていれば身体にガタが来るなんてしょっちゅうでしょう。其処に整体マッサージでリフレッシュ出来たら冒険が捗る事請け合いでは無いですか?」 「それもそうか。しかし、こうなると占いの館はともかくとして整体マッサージのお店は人員つーか悪魔を増やした方が良さそうだな」 「それが一番効率的でしょうね。今日の稼ぎだけで増員は余裕でしょうから」 「んじゃ、今夜増やすか。今日の所は独りで頑張ってもらうしか無いな。てか、10分程度でもこの人数裁こうとすると深夜になりそうだな」 「天使も悪魔も睡眠を必要としないので24時間働かせられますよ?」 「ブラック企業目指してねーから」 本日の占いの館での稼ぎは2千、最初のお店での稼ぎより高いのは高レベルの冒険者が混じり出した事が要因だろうな。女性冒険者の人口は少ない代わりに実力者が1人でも居ると、男供のモブ達合わせた魔力より多かったりするのだ。 そして整体マッサージのお店での稼ぎは2万。これはイキナリのダントツでトップだ。どうやら身体に触れる事で相手から魔力をほんの少しだけドレインしていたらしく、その魔力は放出する事が可能で稼ぎとして計上された。 勿論最初のお店の方の稼ぎもどんどん増えている。収支が黒字は当然の事ながらアイドル路線は大成功と言って良い。日々ブロマイドが完売するって凄いもんだ。一枚とて同じポーズや衣装じゃ無いのも売れている要因だろう。それでも単にピースだとか目線だとか僅かな違いなんだがな。 ブロマイドジャンケンなんて遊びが出来たりして俺はビックリしたのは秘密だ。列並びの暇つぶしを勝手に考え出す冒険者恐るべし。 そして悪魔を増やして数日後、遂に勇者がやって来た。
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