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新たなるアトラクション創り
魔力が加速度的に溜まる今日この頃、次なるアトラクションを創る為、今現在ダンジョンを訪れていれる愚民共を見て回る事にした。何処ぞのテーマパーク並みの入場者数になってきたダンジョン。見たまえ、人がゴミの様だ!
「改めて見ると老若男女問わず来ているように見えて、野郎の人口が8割以上を占めているな」
「冒険者になる男女比がそのまま表れていますから」
「そうなると、今度創る物は老人向けか、女性向けにすればより多くの魔力を吸収出来る様になる訳か」
「でしたら執事喫茶を造られては如何でしょうか?」
「アトラクション要素が微塵しかねぇぞニュエム、却下だ」
「良し、ならばラビリンスを創るべきだね!」
「いきなり横から出て来んなパンゲ! 神様は暇人か」
「さっき順番待ちだった最終組の異界の神様達を案内し終わったから、顔出しに来ただけだよ」
「やっぱり暇人じゃねえかよ。てか神達は依代なせいで魔力が全然吸収出来ないから迷惑でしかねえんだが」
「その分、貴金属の持ち込みを多くしているから勘弁してよ。聖剣とか聖杯とかそんじょそこらではお目にかかれない物ばかりだよ」
「換金出来なきゃ出禁にしていた所だったがな」
「所で今度のアトラクションは何にするか未だ決まっていないんでしょ? ラビリンス推すよ! ミノタウルス出せば更に臨場感アップだよ」
「アホか、他のダンジョンと同じにしてどうすんだよ。倒産したのは今迄のダンジョンが人気なかったからだろうが。忘れたのか?」
「好きなんだけどなぁ、ラビリンス」
「神様の趣味はどうでも良い。折角だ、老人向けのアトラクションにして序でに孫も釣って一石二鳥の案を考えてみるか」
孫の方だけならヒーローショーが受けるだろうが、今回は老人を一番に誘い込みたい。ヒーローショーの最中に演歌でも歌わせてみるか? 何か足りないな。参加型にするのはどうか? 何を持って参加した気になる?
「ふむ、試しに創って反応を見るか。最悪孫の方は釣れるだろうし」
老人向けのアトラクション、ショーアトラクションを創る事にした俺は、必要なアイテムやパフォーマー、その他諸々を思案し始めた。
そう言えば、演歌を歌えるモンスターって居るのだろうか? まぁ適当に召喚してみて試すのも良いか。なんだかんだで人型のモンスターも呼び出せる様になっていたし、最悪は天使にでも歌わせてみれば見栄えも良いだろう。
後は魔王のアドジエがお気に召すかどうか。ヒーローショーは見てて面白いが、身体が疼いて思わず乱入されない様に細心の注意を払わないとな。ド派手なアクションをさせる為に観客席を強力な結界で封じ込めておけば大丈夫かもな。壊してまで乱入はせんだろう多分。
因みに横では神様のパンゲとアドバイザーのニュエムが執事喫茶ならぬスライム喫茶の話をしていた。ビックスライムを椅子に擬態させて人を駄目にするクッションにでもすれば良いのか?
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