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「さて、先ずは戦力を増やさん事には始まらんよな」
ダンジョンコアに手をかざして召喚をする。ゴブリン、コボルト、スズメの順に生み出してみた。
「ゴブリンは要りませんね。触り心地が良くありません」
「いや、何言ってんのお前。つーか、コボルトとスズメをモフリながら喋んな」
抱き飽きたのか、スライムを手放していたので自分の所に来たスライムを抱いてみた。結構気持ちよかった。
「残り魔力は・・・900か、ダンジョンは今何階層あるんだ?」
「このダンジョンコアの層を含めて5層です。前の方が魔力切れになった状態からの続きとなります。但し、モンスターとオプションは全て取り除かれています」
「うん、ダンジョン運営って難易度高過ぎだろ。魔力増加する前に枯渇するわ!」
「では魔力が貯まりやすい状況を作ってみましょう。一階層に湧き水のオプションを設置してみて下さい」
「イキナリ維持費のかかる消費型じゃねーかよ」
「ご安心ください、裏道が有ります。月に一度維持コストとして魔力が消費されますが、その前にオプションを取り除くと維持コストがかかりません」
「セコイがその裏道は正直助かる。オプションの設置はどうやるんだ?」
「各階層に行って、設置したい場所でメニューを開きます。メニューは部外者がその階層にいると開かないようになっています」
「安全対策は取られているんだな。取り敢えず現地に向かうか」
ダンジョンコアの部屋から一階層まで練り歩く。階層毎に広さが違い、辿り着くまでに結構時間がかかった。
「到着。でメニューってどうやって開くんだ?」
「簡単です。『メニューオープン』と声にするだけです」
「『メニューオープン』、うお!コレがメニューか」
突然目の前に半透明な板が現れ、メニューが表示されている。
「えーと、湧き水は魔力が100か。結構かかるな」
「その代わりどんなに飲んでも無くなりません。魔力を持った動物達がやって来て飲み続けても湧き水が枯れる事はありません」
「消費型凄ぇ」
湧き水を選択して魔力が消費されると地面が光り出し、光が消えた後には湧き水が出来ていた。
「早、こんな簡単に設置出来るのか」
「ダンジョンコアの部屋に戻りましょう。水の匂いに誘われて動物達がやって来ます」
俺達は元来た道を引返す。因みにゴブリンだけが歩いてついて来ている。他は俺達が抱いたままである。だって気持ち良いんだもん。
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