第2章   面接

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思い出そうとして眉間をしかめた俺は、いきなり近づいてきた日野金曜の顔に度肝を抜かれた。彼女はためらいなく俺の後ろ髪をつかむと突然、下へ引っ張ったので、俺の顎は上がってしまう。その顎へ日野金曜は右手を添え、唇を近付ける。 ってこれってちゅうしちゃうんちゃうか!? 俺は慌てた。いや、あの、嬉しくないわけじゃないんやけど、何ていうか、……何で!? 俺は慌てて手をつきだした。日野金曜の細い顎はおしのけられる。彼女は抵抗せず、俺の後ろ髪から手を放してすっと退いた。俺はソファの上からずり落ちてしまう。 腰を角にぶつけ、慌てて起き上がる。と、物凄い至近距離に日野金曜の顔があった。俺は思わず彼女に向かって掌を突きだす。い、いつのまに近づいたんだ。彼女は囁く。 「逃がすものか。お前の体をいただくぞ」  再び……えぇ!?
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