第2章   面接

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俺は日野金曜の顔を正面から見つめる。彼女の目が赤く光った。 あ、あれ? 体が、動かない。何だこの呪縛は。俺はやっと気付く。そうか、さっきの水曜も同じだ。この眼の光にやられたんだ。 俺は咄嗟に御魂を呼ぶ。 「風の御魂! この子を遠ざけろ」 蜜蜂が唸るような音と共に銀色の光が走った。渦を巻き、鋭い光を放つ。日野金曜の顔に訝しむような表情が浮かぶ。それが不愉快を含んだ驚きに変わり、顔を覆う。 が、そのときだった。何かとてつもなく素早いものが金曜と俺の前に跳び込んできたのは。漆黒の髪に深緑のスーツ、象牙色の背中……俺はハッと眼を見開く。 待って! その人は……! 俺の叫びは間に合わなかった。鈍い音ともに、日野金曜は部屋の壁にぶつかってぐったりとうずくまる。その上に折り重なるように倒れているのは木曜さんだ。  金曜を守ろうとしたのか……? でも、一体どうやって。俺の御魂より早く2人の間に飛び込むなんて、並の速さじゃできないのに。     
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