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#鍵をかけなきゃ
巽くんと屋台を満喫していた時。
巾着に入れていた携帯が、突然震え出す。
えっ!?瀬那から電話だ…!
なんの心の準備も出来ないまま、慌てて携帯を耳に当てる。
「…もしもし?」
そして戸惑いつつも必死に平成を装った。
「一夏?今どこ」
ただ君に名前を呼ばれただけで、こんなにも胸がドクンとする私は単純すぎかな。
「えっと…屋台の前だよ!」
「巽も一緒?」
「うん!」
「分かった。じゃあ山下とそっちに向かうわ」
「うん…バイバイ!」
切れたスマホに、ため息がひとつ零れた。
「電話。瀬那から?」
「えっ、あ…うんっ!今からこっちに来るみたい」
そうだ……
巽くんと居ること一瞬だけ忘れてた…。
ため息ついたの見られたちゃったかな…?
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