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#キミに伝えなきゃ
「本当に、これで良かったの?」
花火が終わって巽くんは呟く。
今にも消えそうな弱々しい声で。
…きっと巽くんだけは隠せない。
「本当は後悔してる…でももう手遅れだからいいの」
気持ちは、あの日のままなのに。
時間だけがチクタクと過ぎていく。
「何がいいの。全然良くないじゃん」
「だって…」
「手遅れなんて勝手に諦めてさ、本当ムカつく…」
「瀬那は私を好きじゃない…って知ってるから!!」
関係ない巽くんにまで、つい感情をぶつけてしまう。
ごめんなさい…。
こんなこと巽くんに言っても…
どうしようも無いのに。
まだ子供な私は、気持ちをコントロール出来ないんだ。
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