#余裕なんかじゃない

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#余裕なんかじゃない

「しっ…!巽くん聞こえちゃうよ…っ」 「てか。そういう山下さんも好きだったんじゃないの?」 「え、え…!?どうして知ってるの!?」 「バレバレだよ」 「そっかぁ…バレてたんだね…。」 「気持ち伝えなくていいの?」 「うん!フタリお似合いだなって想うから、応援することに決めたの。でも…巽くんにバレてたなんてっ」 恥ずかしそうに両手を頬に当てながら、真っ赤になる山下さんに僕は思わず吹き出す。 「フッ。純粋だね」 「うぅ…、馬鹿にしてるでしょー…っ!」 僕が笑ったことに気づくと、今度は(うる)んだ目で必死に(にら)んできた。
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