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「沙耶? おきてる?」
隣の沙耶の部屋のドアをコンコンと叩きながら呼ぶと、中から沙耶の声が聞こえてきた。
私は入るねと言うと沙耶の部屋に入った。
「おはよう、お姉ちゃん…… どうしたの?」
部屋に入ると沙耶がベットの上で目をこすっていた。
「沙耶、お姉ちゃんの体から角がはえちゃった……」
「お姉ちゃん、眠いなら寝てもいいんだよ? まだ早いし……」
私が簡潔に伝えると沙耶から呆れた声でそう言われた。どうやら、寝ぼけていると思われたみたいだ。
「本当なんだってば? ほら?」
私は沙耶の手を取って角が生えているところまでもっていった。
「人間に角なんか生えるわけないで……」
沙耶はぺたぺたと私の角を触るといいかけていた言葉を止めた。
「え? 本物?」
沙耶は角が本物だとわかると私と全く同じ反応をしていた。
「どうしたの? これ? お姉ちゃん、人間やめたの?」
沙耶は角を触りながら私にそう言ってきた。
確かに人間には角なんか生えないからその反応でおかしくないけどさすがにひどいと思う……
「どうしたらいい?」
「そう聞かれても…… 私にもわかんないよ……」
私は涙目になりながら沙耶に聞くも沙耶も困った顔でそう言った
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