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私たちは予想外の答えにそう聞き返すしかできなかった……
「ああ、葉月のそれは本物の鬼の角さね」
「じゃ、じゃあ、もしそれが本当の事なら、お姉ちゃんは鬼になったの?」
沙耶が言葉を詰まらせながらもおばあちゃんにそう聞くと、おばあちゃんは笑いながらこう言った。
「そうさね。沙耶の言う通り、葉月は鬼だよ…… でも、あんたもそうなんだよ?」
おばあちゃんはそう言って沙耶のことを指さした。
「え? どういう事? 私も鬼なの? でも私、角なんか生えてないけど」
「私も、いきなり鬼だよって言われても信じられないよ……」
私たちがそれぞれおばあちゃんにそう言うと、おばあちゃんは笑った。
「はは、大丈夫さね。あんた達だけじゃなく、私たちの家系はみんな、鬼の血を引いてるよ」
おばあちゃんの口から出たことはとても信じられないことだった。
「私たち全員って……」
「そうさ、あんたたちは酒呑童子っていう鬼を知ってるかい?」
「酒呑童子ってあのゲームとかでも出てくるあの?」
おばあちゃんが私たちにそう聞いてきたから私はおばあちゃんにそう答えた。
「その酒呑童子さ」
「それが私たちに何の関係があるの?」
沙耶がおばあちゃんに質問する……
「その酒呑童子の子孫なのさ、私たちは……」
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