02 聖性

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 そういえば……と美聖の脳裏に、思い当たったのは、電話占いの常連女性だった。 (あの……イニシャルKしか名乗ってくれない、女性客かな?)  それとなく、探ってみたところ、案の定だった。 (まさか……女子高生だったとは)  声色からして、幼いとは思っていたが、実際会ってみたら、本当に子供だった。  着崩していないセーラー服のスカートは、きっちり膝丈で、革靴に黒ソックスだ。  唯一、緩く一つに束ねているバレッタだけは、金色で少し目立つものだったが、それでもワンポイントである。  いかにも真面目で、委員長タイプの少女。 (金銭感覚がしっかりしているな……て思っていたけど)  美聖が電話占いで待機していると、必ずといって良いほど、電話をかけてきてくれたKさん。  年上の男性との恋愛に悩みんでいた彼女は、きっかりと10分で鑑定を依頼するタイプだった。  時間で区切っているのは、それ以上鑑定すると、料金が跳ね上がるからだ。  最低限の金額で、求める物の答えを得ようとする傾向は、若年者と、いろんな鑑定士を試しているヘビーユーザーに多い。 (……だから、まあ、分かってはいたんだけど……)     
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