01 創造主

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「…………確かに、そうかもしれないわね」 「そりゃあ、結果は良くなかったですけど。わざわざ北鎌倉まで来てくれたのに、あれじゃあ、ちょっと最上さん、可哀相じゃないですか?」 「あれ? 美聖ちゃんって、最上初が好みのタイプだったの。もっと違うタイプが好きだと思ってたわ」 「そういう問題じゃありませんよ!」  そりゃあ、少しはイケメンだと思った。  ……けれど、美聖が訴えたいのは、そういうことではないのだ。 「私に、何を秘密にしているのですか? 全部とは言いませんが、少しは教えてくれても良いのではないですか? トウコさん!」 「はいはい、美聖ちゃん。分かった。分かったわよ。理由……話すから」  鼻息荒く、美聖がトウコに近づくと、大きな図体を引きずるようにして、彼は後退した。  ややしてから、頬を撫でつつ、野太い声で上品に答える。 「最上 初の依頼を私が勝手に断ったのは、美聖ちゃんが、骸骨スカルの指輪を見ていたから……よ」 「えっ?」   一瞬、何のことか美聖には分からないほど、それは、ささやかな感情の揺れだった。 「……なぜ? 別にあれは、深い意味なんてなかったですよ。ちょっと気になっただけで」  「私は深い意味を感じたわ」     
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