01 創造主

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「降沢の仕事を引き受けるか否かは、一応、私と美聖ちゃんの判断も必要なのよ」 「私もですか……?」  美聖が問うと、トウコもこくりとうなずく。  それは、雇用契約の条件になかった業務だ。 「…………それで、髑髏がどうして?」  頭の上に無数のハテナマークをつけながら、美聖が呆けていると、横からひょいと背の高い男が顔を出した。 「二人で、髑髏の話題ですか?」 「降沢さん!?」 「髑髏といえば、南米などでは再生の御守りですよね。日本でも、呪術などをする際に、しゃれこうべを用いる場合があるそうですよ。しゃれこうべを『宇宙』に見立てるんだとか、聞いたことがありますね」 「……はあ」  固まっているトウコと、美聖を見比べて、降沢はようやく目を丸くした。 「あれ? 僕なんか間違えましたか?」 「在季は、どうして普通に登場することが出来ないのかしらね?」  定位置と言わんばかりに、降沢が美聖の横に立っていた。  営業が終わって、てっきり自室に戻ったのだと思っていたのだが……。  いつも、気配なく近くにいるので、美聖の心臓に悪い。 「すいません、一ノ清さん。もしかして、驚かせてしまいましたか?」     
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