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「すご……い」
真新しい大きな窓からは、たっぷり陽光が差し込んでいて、また、吹き抜けがあるため、一層、
室内が明るく感じられた。
壁の白一色と、家具の茶色のバランスがシンプルで、またお洒落だ。
今、流行りの古民家カフェがテレビや雑誌の世界ではなく、現実に存在している。
テーブルの一つ一つに活けられた、一輪のバラの花がまた美しかった。
抜群に、センスが良い。
その時にはもう、最初のネガティブなイメージが、美聖の中でがらりと変わっていた。
「こんな所だったら、人気が出ますよね。占いなんてやらなくても、私が客として来たくなっちゃいます」
「取材もSNSもお断りしているからね。口コミだけなんだけど、それでも常連さんは多いのよ」
「口コミでも、本当にステキなところには、人が来ますものね」
鎌倉には、ちょくちょく遊びに来る機会もある美聖だが、こんな素敵な喫茶店があるなんて、今までまったく知らなかった。
「占いするお客さんは、あの円卓に誘導して占ってね。二十分、三千円。十分延長でプラス千円ね」
トウコは、喫茶室のすぐ横の円卓を指差した。
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