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しかし、彼らからして見れば、俺こそが異端であるらしい。歴戦の勇士たる老人たちは皆、俺の装備を見て苦笑いだ。さらに子供たちなどは特に顕著で、俺を見る彼らの目がこう語っている。『そんな装備で大丈夫か?(頭の中が)』と。
俺は居た堪れなくなり、彼らとは別の方向へと、グローブをはめた手で藪を掻き分け、そそくさと山の中へと逃走――もとい進軍を開始する。背後で何か言われた様だが、それを意図的に聴かないように心を閉ざして。
▽
物の本によると、その昔、この国では山の事を『異郷』や『異界』として畏れていたらしい。簡単に言ってしまえばそれは、未開の自然の中とはは、人の領域では無いという事だ。
俺は今、その事を身を持って思い知っているところである。
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