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「さぁ、そろそろ寝ましょうか?」
「月依・・・・・・」
「なぁに。最近は、誘っても上の空だったのにどうしたの?」
甘く耳元で囁かれるのは、悪い気がしない。低くて通る彼の声は、美しい。
「今夜は・・・シたい、です。」
「ふふ。敬語になってる。」
「茶化さないで、訊いて。」
「いいわよ。でも、ペースを速めないでね。」
背中に回していた腕を首に回し変えて甘く囁き返す。
「判った。
(あと、何回・・・。
あと、何回・・・この肌に触れるのかな。いつか他の誰かのモノになったときに祝福出来るだろうか・・・)」
唇を重ねながら考える。答えなどドコにもない。
いつものように肌にも唇を堕として惜しむように触れる。
》 》
未来は、残酷な結果しかもたらさなかった。
それでも想いだけが降り積もる。
あの声。あの肌に・・・触れたい。
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