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「おやおや、本当に久しぶりだな。」
久方ぶりの登場に笑顔がこぼれる。
「今日は、大切な話しがあって来ました。」
「そうか。ほら、こっちに座れ。」
息子のような青年をカウンターの席に誘う。
「少しの間だけ、灯りを落としてくれますか?」
「あ、あぁ・・・いいよ。」
いつになく真剣な態度に看板の灯りを消した。
「ほら、これで客も来ないから2人きりだぞ。改まってなんの話しなんだ?」
「まず・・・長らく休んでいたのに今更なのですが、バイトを辞めさせて下さい。経済学部の特進クラスに移るので暇がなくなります。」
「判った。バイトのことは、気にしなくていい。まぁ、お前目当てのお嬢さん方が居なくなるのは・・・痛手だな。」
グラスを拭きながら重たい空気を消すように軽く返した。
「もうひとつは・・・月依さんの、ことです。」
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