◇9◇ 絵画コンクール

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   「痛っ・・・」 「月依っ!!」  目の前で身体が倒れ込むのが見えて走って抱き留める。 「月依、どうした?」 「あ、たま・・・痛い。」 「馬鹿、だから仕事も程々にしろって言ったのに。いま、救急車呼んでやる。」 「待って・・・燵夜、くんには、、、言わないで。」 「判った。」  返事をすると気を失った姪を抱いたまますぐに救急車を要請した。  》 》  世界は、不平等だ。  そう思っていた私の世界にも心配をしてくれる人も居たのだ・・・。  《 《  白い天井が出迎えてくれた。 「若狭さん、気が付きましたか?」 「・・・。」  横には、白衣の天使がなにやら作業をしながら声を掛けてくれた。 「は、い・・・どれくらい、寝てましたか?」  気を失う前の記憶がよみがえり静かに問い掛けた。 「いまは、早朝です。点滴のパックを変えてました。」   
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