はじめまして、僕はあなたが大好きです

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 何か用があっただろうか、締め切りはまだ先のはずだし……。 「えーっと? “担当変更のご連絡”?」  そこには担当さんが新しい人になることと、挨拶に来ることが書かれていた。 「わざわざ挨拶になんて来なくてもいいのに……」  そもそも変わったっていっても前の担当さん――。 「あれ……?」  先日までの担当さんを思い出そうとしても上手く思い出すことができない。  メールボックスには高橋さんの名前が並んでいるけれど、どれも古い日付ばかりだ。  ……自分自身の記憶が一番当てにならないことはこれまでにもあったけれど、記録にも残ってないとなると本当にお手上げだ。 「嫌になるなぁ。……って、え!? 今日!?」  自嘲気味に笑いながらもう一度メールに目を通すと、そこには本日挨拶に伺いますと書かれているのが見えた。時間は――。 「一時間後!?」  今、目を覚ましたばかりだというのにどうしろというのか……。  とりあえず、慌てて服を着替えると、朝ごはんもそこそこに私は部屋の中を片付け始めた。  昨夜遅くまで原稿をしていたものだから、部屋中に紙が散乱している。     
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