1人が本棚に入れています
本棚に追加
彼はもうすぐ四歳になる「マサオ」
彼にとっての大事件が起こった。
大好きなママが高熱を出して寝込んでしまったのだ。
彼は立ち上がった。
全ては大好きなママの為に。
ママの聖域キッチンに向かった彼は渾身の力を込めて冷蔵庫を開けた。
そこには彼の大好きな食べ物がたくさんある。
彼はまず好物の納豆を取り出した。
そして好物のケチャップに昨日の残りのポテトサラダ。
毎朝使うマーガリンも発見した。
背伸びして届いた唯一の食器に全て投入。
彼は小さな手で必死でこねた。
出来た…
彼は誇らしげな表情をみせた。
彼は両手で落とさないように慎重にそれを運んだ。
そう、大好きなママの元へ。
「ママー!上手にできたー!これ食べて元気になってー!」
眩しいほどにキラキラの笑顔だ。
「あら、マサオが作ったの?まぁ、手がベトベトよ。ママ食べておくから先に手を洗ってきなさい。」
ママはゆっくり体を起こした。
手を洗い彼はママのところへ戻った。
「ママー!食べた?元気になった?」
「ありがとう、とっても美味しかったわ。」
ママはニッコリ笑った。
彼は益々ママが大好きになった。
最初のコメントを投稿しよう!