突然現れた美青年

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 が、中でも一番驚いているのがやはりソフィアだろう。  男性はソフィアには答えずに驚愕しているオーナーへと向けて、  「こちらはすでに支配人を捕えています。   無駄な抵抗は止めて、降伏なさい」  と淡々と静かな口調で言った。  男性が言うと、驚愕していたオーナーは愕然として、肩を落とす。  諦めたようにオーナーは肩を落とし、ようやく観念をしたように見えた。  そのことが男性の目から見てもはっきりと分かる。  男性が自分の声が聞こえていることに気付きながらも、返事をしないことにソフィアは少しムッとなった。  男性はわざとやっている。  そのことにソフィアは気がついていた。  ムッとなり、ソフィアは少し怒気をはらんだ声で  「ローランス!」  と男性の名前を呼ぶ。  ローランスと呼ばれた男性は  「フッ…」  と怒られたのにも関わらず、微笑んだだけで何も言わなかった。          前編 終わり
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