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「首席の“西園寺美涼さん”挨拶をお願いします。」
「はい。」
大勢の人の視線を感じながら、私はステージに立った。
「有栖川学園の生徒の皆様おはようございます。本日、皆様の代わりに挨拶をさせて頂く、西園寺美涼と申します。」
生徒から、どよめきが聞こえた。
「あの子って、西園寺家のご令嬢だよな。」
「オーラがやっぱり私達と違うわね。」
呼吸を整える。
「私は、この有栖川学園の生徒として当たり前のことを当たり前に行い、地域の皆様にも認めてもらえるように勉学や部活など日々の生活にしっかりと励み、学園での生活をより良いものにしていけるようにしたいと思います。また、有栖川学園の三年間を悔いの残らないようにしていきたいと思います。ご清聴ありがとうございました。」
静寂から一斉に拍手が鳴り響いた。
西園寺美涼。十六歳。
今日から、有栖川学園の生徒として三年間を過ごします。
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