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夏の想ひ出 徳田 重胤
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枕元には 父の住職から 譲り受けた 世界初のコニカのAFカメラを置いていますね
いつもなら 寝付きのよい 彼も 今日は 自分の思い付きに興奮しては なかなか眠れなく
布団に胡座をかいては カメラを手入れしたりしてましたが
枕元にあった 旭カメラと言う雑誌を見ているうちに 寝てしまいました
ジリーーーーーーー~!っと
目覚まし時計の音が響き
重坊さん
のんびりやの彼としては いつもより手早く 着替えて顔を洗い
カメラ片手に 裏山の林へと 少しずつ 明るくなってきたなかを
歩いては
樹の下や 草原を丹念になにかを探しています
「いた~!」
彼は セミの幼虫が 羽化するところを探していたようですね。
まだ背中の割れていないセミの幼虫を まず 何枚か撮影して動きがあるまで待ちます
一時間?
いや 実際は三〇分も経っていないけど
少しずつ 背中に亀裂が入ってきて
パシャパシャシャッター音が 林に響くのも気にせず
一枚一枚と 緩やかながら
なんとも言えぬ美しい羽化を撮影し続けて
そして その瞬間が
朝日を浴びて 羽化したセミの成虫の羽がキラキラと輝く
そこを 重坊さん 待っては パシャ~!
撮影しました
昨日見かけた セミの脱け殻から ヒントを得て
その羽化の瞬間を切り取ろうっと
した 目論見大成功
「輝き」と題したその一枚の写真は 夏休みの市のコンクールで 見事 銅賞受賞したのは 後日がですが。。。。
徳田 重胤君 夏の想ひ出のひとこまでした。
さて 次回は
我が学校法人のマドンナ 三澤 由香里の 夏の想ひ出へと
つづく
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