第二の殺人

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小人の話を聞いただけでも気分が悪くなるというのに実際にそれを見たとしたら僕は気を失ってしまうかもしれない。 腹を切り裂くなんて考えられない。 とてもじゃないけど人間のする様な事には思えない。 「ねぇ! 本当にこの館出れないの? もう限界だ」 シンデレラも意気消沈といった様な感じで顔も先程よりやつれて見える。 「出れないな。 この荊がある限りね。それよりもおばあさまが殺された事によって分かったことがいくつかある」 小人は一呼吸置いて僕達を見渡した。 「犯人として一番有力だったおばあさまが殺された。 という事は犯人はおばあさまでは無かった。 そしてあの時間でアリバイがあるのはラプンツェルとヘンゼル、グレーテルだけだ。 ここまではいいね」 皆んな無言で頷く。
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