第二の殺人

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広間に着くとラプンツェルはいつもと同じソファーに座り、小人はその対面のソファーに座った。 僕達はラプンツェルのとなりに腰掛ける。 「さて僕は少し考えようかな。 君達もリラックスしなよ。 流石にみんないる所には来ないよ」 小人はそう言って目を瞑った。 考える時の癖なのだろうか。いつも目を瞑り何かを考えている。視界を遮断すると見えてくることもあるという事なのだろう。 「まあ、確かに小人の言う通りだわ」 ラプンツェルはそう言って安心したのか、ぐったりとしてしまった。 僕もこの緊張感から一気に解放されたかのように身体の力が抜けていく気がした。 ずっと気を張っていたのだ。仕方ない事だ。 グレーテルも少し安心したのか目を瞑り眠っている。
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