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「赤ずきんは生きている」
突如として口を開けたのは小人だった。
だが言葉を聞いていたのは僕だけだった。
ラプンツェルもグレーテルもこの異常な事態に疲れて深い眠りについてしまっていた。
「僕もそう思う」
そう同意した。
やっぱり小人も赤ずきんが生きていると思っているんだ。
その事に僕は少し嬉しくなった。
「君もそう思うかい。 赤ずきんは死んだふりをしていたんだ。そしておばあさまを殺した。まだ殺人は続く! 」
小人はそう断言をした。
小人はついに赤ずきんが犯人たる証拠を推理して突き止めたのだ。
「僕は白雪を呼んでくる。 君はシンデレラを呼んできてくれ! 生憎僕はシンデレラに嫌われているんでね」
「分かった。けど二人は? 」
そう言ってラプンツェルとグレーテルに目をやった。
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