第四の殺人

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「行こうか」 僕はそう言ってグレーテルの手を握った。 ラプンツェルの部屋に戻ろうとしたその時、広間の方で物音が聞こえた気がした。 「グレーテル今の音聞こえた? 」 そう尋ねるとグレーテルは首を縦に振り、僕の手を引いて広間の方向を指差した。 「お兄ちゃん、行こう…… 」 僕はその意見には賛成だったがグレーテルを連れて行くことに不安を覚えた。 もし広間に人喰い狼がいたらもう逃げれない。僕はグレーテルを守れる自信がないのだ。 しかしこの場にいてもいずれは人喰い狼に見つかってしまう。 僕は決心をした。 「行こうか」 そう言ってグレーテルの手を引き、広間へと向かった。
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